AI(Codexなど)を使った開発では、従来の開発スタイルと大きく変わるポイントがあります。
それは 「コードを書く」よりも「差分を読む」ことが主役になる という点です。
本記事では、実際に試行錯誤してたどり着いた
シンプルかつ実用的なワークフローを紹介します。
目次
なぜ従来のやり方では厳しいのか
AIにコードを任せると、1回の変更量が非常に大きくなります。
AIが変更
↓
数十ファイル変更
↓
差分が多すぎて追えない
この状態で
- 1行ずつ差分を見る
- 全ファイルを順番に確認する
というのは現実的ではありません。
結果、多くの人はこうなります。
AI → 実行 → 動けばOK
これは速いですが、コードがブラックボックス化します。
解決の方向性:「差分のスケールを分ける」
重要なのは、差分を2種類に分けて考えることです。
① 直近の差分(局所)
- HEAD ↔ 現在
- 今回の変更だけ
② 全体の差分(俯瞰)
- 作業開始時点 ↔ 現在
- 今回の作業全体
ツールの役割分担
この2つを同じツールでやろうとすると破綻します。
そこで分離します。
VSCode → 直近差分(局所)
WinMerge → 全体差分(俯瞰)
VSCodeの役割(直近差分専門)
VSCodeのGitは以下に最適です。
- 直前の変更確認
- commit前のチェック
- 小さい差分の確認
つまり:
今、何が変わったか
を見るツールです。
WinMergeの役割(全体俯瞰)
WinMergeではフォルダ単位で差分を見ます。
- ファイルの追加・削除
- フォルダ構造の変化
- 大きな変更の位置
つまり:
今回の作業で何が起きたか
を見るツールです。
実際の運用フロー
① 作業開始時にコピー
project/
project.日付/
(例:project.260427)
② AIで変更 → commitを繰り返す
③ WinMergeで全体差分を見る
project.日付 vs project
④ 気になる箇所だけVSCodeで確認
⑤ 問題あればAIに修正依頼
差分の見方(重要)
全部読むのは不可能なので、順番を決めます。
1. 追加・削除されたファイル
2. フォルダ構造の変化
3. 大きく変わったファイル
4. 設定・DB・ルーティング
5. 細かい差分(必要な場合のみ)
なぜこの方法がうまくいくのか
AI開発では
コードを読む → 無理
差分を読む → 可能
だからです。
本質:コードではなく「変化」を読む
従来:
人間が書く → 差分は小さい
AI時代:
AIが書く → 差分が巨大
そのため、必要なのは
コード理解 → 差分理解
へのシフトです。
まとめ
- VSCodeは「直近差分」に強い
- WinMergeは「全体差分」に強い
- 両方を分けて使うのが最適
VSCode = 今どこ変えた?
WinMerge = 全体どう変わった?
AI時代の開発では、
👉 「編集する力」より「変化を読む力」
が重要になります。
このワークフローはまだ一般化されていませんが、
今後スタンダードになっていく可能性は高いと感じています。


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