地表に沿って、ずっと遠くへ飛んでいくボールを想像した。
普通なら、ボールは地面に落ちる。
でも、もし十分な速さで投げられたらどうだろう。
ボールは落ちながら前へ進む。
その一方で、地球の表面も丸く下へ曲がっていく。
もしその曲がり方と、ボールが落ちる曲がり方がちょうど一致したら、ボールは地面にぶつかることなく、地球の周りを回り続ける。
すると、いつか後ろから戻ってくることになる。
最初は冗談のような発想だった。
でも考えているうちに、「落ちる」と「回る」は別々の現象ではなく、同じ運動を違う視点から見ているだけなのだと気づいた。
実は人工衛星も、地球の周りを飛んでいるのではない。
重力によって、ずっと地球へ落ち続けている。
ただ、地球の表面も同じように下へ曲がっていくため、いつまでも地面に届かないだけなのである。
この見方をすると、軌道とは「落下し続ける軌跡」と言えるのかもしれない。
もし空気抵抗がまったく存在しなければ、ボールは理想的な軌道を描いて地球の周りを回り続ける。
しかし現実には空気がある。
空気抵抗によって少しずつ速度を失い、軌道は徐々に低くなり、最後には地面へ落ちてしまう。
だから実際の軌道は、単純な円ではない。
重力と空気抵抗が絶えず影響し合いながら変化する、生き物のような軌跡になる。
物理を考えているというより、地球という巨大な球体の上に一本の線を描いている。
そんな感覚が、とても面白かった。
初速度:秒速8〜9km(音速の約25倍)。
ほぼ水平に、少しだけ上向きに投げる。
約1時間半後、ボールは背後へ戻ってくる。
かも


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