関数は最初からつながっていた ― (y=ax^b+c) の世界

学校では、

  • 一次関数
  • 二次関数
  • 三次関数
  • 平方根関数
  • 反比例

を、それぞれ別々の単元として学びます。

しかし、少し視点を変えると、多くの関数は一つの式として眺めることができます。

それが

$$
y=ax^b+c
$$

です。

この式では、

  • (a) … グラフの大きさ
  • (b) … グラフの形
  • (c) … グラフの位置

を決めています。

学校では別々に学んでいた関数も、この式の中では一つの世界として並んでいるのです。


(a) はグラフの大きさを決める

まずは (a) の役割を見てみましょう。

基準となるのは

$$
y=x
$$

です。

例えば

$$
y=2x
$$

では傾きが2倍になり、

$$
y=0.5x
$$

では傾きが半分になります。

つまり (a) は、グラフ全体を縦方向に拡大・縮小する係数です。

さらに

$$
y=-x
$$

のように負になると、グラフは上下に反転します。


(b) が関数の形を決める

この式の主役は (b) です。

指数を変えるだけで、さまざまな関数が現れます。

目次

(b=1)

$$
y=ax+c
$$

一次関数です。

最も基本となる直線です。


(b=2)

$$
y=ax^2+c
$$

二次関数。

放物線になります。


(b=3)

$$
y=ax^3+c
$$

三次関数。

原点付近で向きが変わる S 字型になります。


(b=4)

$$
y=ax^4+c
$$

さらに急激な曲線になります。

偶数乗なので左右対称です。


分数指数

指数は整数だけではありません。

例えば

$$
b=\frac12
$$

なら

$$
y=a\sqrt{x}+c
$$

となり、平方根関数になります。

さらに

$$
b=\frac13
$$

では

$$
y=a\sqrt[3]{x}+c
$$

となります。

ここで分かるのは、

べき乗と根号は別々の概念ではなく、同じ指数表示の仲間である

ということです。


負の指数

学校では反比例を独立した単元として学びます。

しかし実際には、指数が負になっただけです。

(b=-1)

$$
y=\frac{a}{x}+c
$$

反比例になります。


(b=-2)

$$
y=\frac{a}{x^2}+c
$$

原点付近で急激に発散します。


(b=-3)

$$
y=\frac{a}{x^3}+c
$$

反比例の性質を持ちながら、奇数乗特有の形になります。


(b=0)

少し面白いのが

$$
b=0
$$

の場合です。

指数法則より

$$
x^0=1
$$

なので

$$
y=a+c
$$

となります。

これは定数関数です。

傾きも曲率もなく、変化のない世界になります。


(b) を連続的に動かしてみる

学校では

  • 一次関数
  • 二次関数
  • 三次関数
  • 平方根関数
  • 反比例

というように、それぞれ別の種類として学びます。

しかし、指数 (b) を連続的に変化させると、

  • (3)
  • (2)
  • (1)
  • (1/2)
  • (0)
  • (-1)
  • (-2)

というように、グラフは滑らかに形を変えていきます。

つまり、関数は最初から一つにつながっていたのです。


🎥 グラフを動かして見てみよう

実際に (b) を連続的に変化させると、一次関数・二次関数・平方根関数・反比例が、一つの流れとしてつながっていることがよく分かります。

動画:


関数を「地図」として見る

$$
y=ax^b+c
$$

は、関数全体を眺めるための地図のようなものです。

  • (a) は大きさ
  • (b) は形
  • (c) は位置

学校では別々に登場する関数も、この三つの値を変えるだけで、一つの連続した世界として眺めることができます。

数学は「種類を暗記する教科」ではなく、「変化を観察する教科」と考えると、見える景色が大きく変わります。

直線も放物線も平方根も反比例も、実は最初から同じ地図の上に並んでいたのです。

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